鱗水のりんすい的ブログ
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ミシマオコゼ
2010.03.09
材種不明? たしか、ムラサキタガヤサンの模擬材として使ったと言っていたのを材木屋 から購入し
た記憶があります。こげ茶色だったので、まあ何かに使えるだろうと在庫していたのを気が向いたとき
に彫ったのですが、硬い割には艶と粘りがなくバサバサとしていて細かい細工にはあまり向いていませ
んでした。また、かなり前の作品なので写真のネガも色が変色して真黄色。スキャンして色調補正して
何とか実際の色に近づけましたがこの一枚だけで部分的な写真がないのが残念です。
オコゼの類は鰓蓋の刺や目玉などキャラ的にも彫り方次第ではなかなかおもしろい作品になります。

ムスメハギ
2010.03.08
こういう彩色を施した作品は大半の人が「色はいらないな〜」と言われます。自身もそう思っているので
すが、やり始めた当初はきれいだと思って一生懸命塗っていた時期もありました。でも色んな材種を使って
いるうちに木の素材と絵の具に相性みたいなものがあるように見えてきました。絵の具だけが浮いて見える
もの、また木の色とうまく馴染んで違和感を感じさせないものなど。その辺をうまく使い分ける必要があり
ます。派手な色を纏っている魚ほどそれを絵の具で表わそうとすれば逆にけばけばしいものに見えてくる。
腹部に現れているきれいな縮杢(ちぢみもく)を消すような色付けはなるべく避けたいものである。
淡く柔らかい色調のものは敢えて色は付けず、寧ろ素材の持つ色や質感で表現できればそれが一番理想であ
ると今は感じている。
ムスメハギ 全長約25cm 材:トチ縮杢 アクリル台

カワハギ独特のチョボ口、でも小さな口の中にはクチバシのような物を噛み切る歯が。
こんな歯もリアルに表現するとそれだけでもおもしろい作品になりますね。

ネズミゴチ
2010.03.07
随分とご無沙汰してました。2ヶ月以上も更新しなかったのは初めてす。さぼっていたわけではないの
ですが新作ができればと思っているうちに気が付けばもう3月。新作ができるまでHpではまだ紹介して
いなかったこれまでの作品ちょっとUpしておきます。写真はケヤキで彫ったネズミゴチ20cm弱の作品。

材が硬いのは別に何とも思わないのですが、こういう魚はヒレが大部分を占めるので彫るのが大変。
帯鋸で挽くにしてもそれほど多くは切り取るこもできないのでどこから手をつけていいのか思案する。
ヒレに関しては、描いている厚さにたどり着くまで相当な時間を要し、ひたすら彫り続ける根気と忍耐、
これしかないのです。 小さくてもなかなか手強いですぞ。この次は彩色した作品を紹介します。
新年明けましておめでとうございます
2010.01.01
本年も宜しくお願いいたします。 平成二十二年 元旦

今年もありがとうございました
2009.12.31
2009年も終わろうとしています。皆さんは一年振り返ってどんな年だったでしょうか。
あっという間の一年でした。後期は作品の数が少なくなってしまいましたが、どんな作品がUpされるだろう
かとみなさん期待されていると思います。ご期待に応
えられるよう作品創りに精進していく所存でございま
すので来年もまた鱗水の木彫魚よろしくお願いいたします。
良いお年を迎えられますように!

ストラップ黒鯛
2009.11.10
今回はクロダイで刃物の打ち肌を生かしたクロダイの注文作です。ストラップではペーパーを掻けて
きれいに仕上げ杢を生かすものもあれば、刃物で仕上げて木彫らしさを出すものがあります。
手のひらにかる〜く載るサイズですので、こういう小さいものは材も硬い方が細部に亘り細かく彫り
上げることができます。また艶も出ますしね。

木の色からして白鯛ですね。黒鯛の薄黒い縞模様をカエデの縮杢で表現したのですがちょっと写真では
分かりづらいですね。

材:楓(カエデ) 魚サイズ60mm
ストラップも少し種類を増やして見たいと思います。私の好きなバージョンでいけば20種以上いける
と思うのでこれらが勢揃いすれば結構楽しめるのではないかと思います。
またShopにも掲載できるようにしたいと思います。
アユモドキ ShopにUp 2009.10.31
アユモドキが出来上がったのですが久々にヒゲ物をやったのでちょっと手間が掛かりましたね。
ケヤキは木目がきれいなのでやはり彩色は目以外はしていません。ヒゲ物はドジョウやコイ・ナマズ・
アロワナなど彫っていますがいつも最終段階でじっくり時間をかけてヒゲを仕上げていきます。
私にとってはこの段階が一番楽しいところでございまして静まり返った深夜まで作業は続きます。
最もこの時間帯が一番集中できるときでもありますので。

ヒゲが終われば目入れです。 瞳を描きその周りに輪郭を入れるのですが、こういう小さい目は少しでも
ブレると再度削り直しです。絵の具が木の導管に浸透しているのでかなり深く入ってしまうときもあるの
で気が抜けません。息を凝らしての入魂です。

作品展用には3点くらい寄せ合わせたもののほうが賑やかでいいと思っているのでいずれそんな作品も
できると思っています。
カービング小物
Shopにupしてます
2009.10.25
これまで色んな材種を彫ってきましたがそんな中でも部分的におもしろいと思うところはたとえ小さな
端切れでも保存してあります。サイズ的には30〜70mm程度のものです。右上からクロマグロで材種
は黒柿、その下がヒラメで花梨こぶ、左上が山女魚でトチ縮杢、その下がサーモンで神代クスになります。

黒柿は黒柿という種類の木であるのかなと思っていたのですが、実はそうではなく柿が数百年の樹齢を
重ね古木になると稀に心材に墨で描いたような文様が出ているものがあるのだそうだ。このようになった
木を黒柿と言っていてこの木の魅力は言葉では表現できない何か奥深いものを感じますね。
自分も20年ほど前にその魅力に惹かれて購入してありましたが何に使うか思案していました。
今回、試しにこの白と黒の模様を利用してマグロを彫ってみました。7cmほどですのでストラップくら
いのものですが刃物の当たりは良好で模様を上手く使えばおもしろい作品ができそうです。

ストラップは左のものが従来のサイズでしたがすこし小さいのではというお声もありまして一回り大きい
ものも作っておくことにしました。大小25〜60mmってとこです。
トチの縮杢(ちぢみもく)で作った45mmのヤマメで角度を変えると色の濃いところと薄いところが
反転してギラッとなるのが縮杢の魅力です。

小物作りは短期間で楽しめる仕事なので気晴らしにもなります。まだまだおもしろい木がありますので
またご紹介します。
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