2007.02.12 Monday Rinsui blog
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沈むネット Sink
Net Curve (Rinsui Original Net)
スムーズに撮影を行えるようにと製作したネットですが、浅場の水中での安定
感は試したものの実践ではどのようなものになりまますでしょうか。
今回先ずは数本製作し各々方にお送りしております。私はまだ魚とのショット
撮影は済ませておりませんが使い心地の程は如何なものか今後の報告待つこと
に致します。

Sink Net 38-26 Curve カリンコブ紅白
フレーム:外・内張りに、シャムガキ、中層にトチ縮み・ブラス

これは佐藤成史氏よりの以前からの要望で製作していたものですが渓魚との撮影
の際、構図を決める時点で、ネットがプカプカと流れる、固定しづらい、という
問題を軽減するものでなるべく人にも魚にもストレスを感じさせない要するに短
時間で思うように撮影しすぐさまリリースできるという機能を持たせるというも
のです。これはネットとの撮影を目的とした場合によるものです。軽いネットは
軽いネットとしての良さがあります。
彼のネットに対する拘りにはかなり奥深いものを感じました。ネット製作をやり
始めてからそこそこのものが出来るようになると物づくりにはよくありがちな自
己満足に陥ってしまって肝心なところが見えていないということがあるのです。
彼に試作品としてこれまで送ったネットの内でおそらくネットとしての機能を十
分果たせているものはほとんどないといっていいでしょう。送るたびに数々のご
指摘をいただき自分はいったい何を作っているのだろうと。銘木を扱う仕事柄、
デザインやきれいさなど外観的なことばかりに気を取られていて肝心な機能面が
疎かになっていていたことに気付かされたことです。デザインはもとより機能の
面、それに網の目の大きさや糸の太さ等細部に至るまでのちょとした配慮が必要
なのだと。
【Sink Net Curve38-26】
比重の大きいもののみならず軽い材との組み合わせでも水中に容易に馴染ませた
かったので色々試行錯誤してみましたところブラスが非常に有効でしたのでこれ
をフレームに取り入れることにしました。
掲載のネットはリンスイオリジナル Sink Net としてリリース予定のものです。
シンクタイプはフレームにブラスの層をサンドして若干比重を大きくしてと思い
います。軽いネットに関しても浅いところで撮影するのでさほど困ることはない
ますがより素早く撮影できればストレスも少なく渓魚にも優しいかと思います。

比重の違う部材に合わせて厚み0.3〜0.5mmのブラスのフレーム材を使用。

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